さつまいもを使ったお菓子は、日本の伝統的な味わいを楽しめる人気のスイーツですが、画像生成AIで再現するのは思った以上に難しい課題かもしれません。例えば、「芋けんぴ」や「大学芋」といった日本特有のお菓子をAIに生成させる場合、言語の壁や文化的な違いが影響し、期待する画像が出てこないことがあります。特に「スイートポテト」のような英語と日本語で異なる意味を持つ言葉は、AIに正確に伝えることが難しく、生成された画像が意図と異なるものになることがしばしばです。しかし、この記事ではその問題を解決するために、適切なプロンプトを用いることで、より正確な画像を生成する方法を探求しています。この記事を読むことで、AIを活用したさつまいもお菓子の画像生成に挑戦しています。これにより、独自のさつまいもスイーツをより簡単に視覚化できる方法が見つかるかもしれません。
aiを使用した画像生成の難しさ
前回の画像生成aiの記事の反響が大きかったので、今回はさつまいもの王道のお菓子・スイーツと言えば「干し芋」、「大学芋」、「芋けんぴ」が人気かと思います。本来はここに「スイートポテト」も入れたかったのですが、画像生成aiでのプロンプトのやりとりは基本、英語のほうが、より正確な画像を生成してくることで悩みまして…いや…実は実行をしてみたのですが、「スイートポテト」は、なかなか大変なワードでして…。※記事中に使用している画像で横長(700x348pix)の画像はaiで画像生成した画像です。
日本で「スイートポテト」というとさつまいもを原材料に使用し、バター、砂糖、牛乳、塩、そして表面に艶を出すために卵黄を使用して出来上がるスイーツをイメージするかと思います。しかし、この「スイートポテト」。英語では「sweet potato」と言うとさつまいものことになってしまいます(yamということもありますが)。最初からaiが悩んでしまう…と言いますか?私が悩んでしまう状態です。
例えば「sweet potato」という英語から私たちが食べているようなスイートポテト(スイーツ)を想像しているとこんな感じになるわけです。因みに今回は、Midjourney(ミッドジャーニー)を使用して画像生成をしてみました。想像はしていましたが海外のさつまいもぽい画像が生成されてきます。
「sweet potato cake」は、惜しい!と思いましたが、こちらは、アメリカのスーパーで販売しているような見た目の超絶甘そうなケーキに。まあ、このケーキはこのケーキで美味しそうではありますが、私たちが想像をしているような日頃から見慣れているスイートポテトには程遠い感じでもあります。スイートポテトがこんな感じだと先が長い…ちゃんと出来るのかな?と悩むわけです。Midjourneyは、日本語のプロンプトにも対応したということでまずは、日本語で「芋けんぴ」と「大学芋」を入れて生成しました。それがこちらになります。
芋けんぴ
大学芋
もはや食べ物ではない。さつまいものイメージでもない。この画像から「芋けんぴ」や「大学芋」を想像できる人は、ある意味、凄い才能の持ち主のように思えます。日本語の漢字とひらがなの深さを痛感する画像になってしまいました。
さつまいもの三大お菓子をaiで画像生成してみた
さつまいもは、焼いて食べると「焼き芋」。蒸かして食べると「ふかし芋」。これだけでも立派なスイーツになります。そのさつまいものお菓子で人気と言えば、「干し芋」、「芋けんぴ」、「大学芋」とこちらがビック3ではないでしょうか?。
焼き芋やふかし芋の画像撮影は、撮影機材があれば、さつまいもを洗って、焼き芋やふかし芋にするまでの時間は、思っている以上にかかるものです。更に、丁度良い大きさや撮影に向くようなカットを撮影する際には、さつまいもを割って湯気が出ているようなシズる感を出すような撮影ともなると更に、更に時間がかかります。一度、撮影を経験したことのある方ならお分かりになると思います。
撮影をするものが調理をしなくてはいけない…もしくは自分達で作らないといけない….となるとこれは途轍もない時間と言いますか?日数がかかってしまうわけです。
自身が「干し芋」を作った際には、約4日間、これくらいの時間がかかり、それから撮影になるわけです。これが仕事と言えば仕事なのかもしれませんが、折角、時間をかけ作ったものが、思った通りの状態にならないこともしばしば。それだけ食品の撮影は、難しいのではないかと思っています。そんな撮影ではなく、画像生成aiでどこまでさつまいものお菓子のビック3が思っていた通りのものが出来上がるのか?を試してみました。そこまで英語に精通しているわけではなくアメリカで使用されるような言い回しには全くもって疎い私がチャレンジしてみました。
芋けんぴ
芋けんぴも含め、さつまいものお菓子は、とてもシンプルなものが多いのです。さつまいも本来の甘さや香りを失わないように、素材を活かしたお菓子が多く、芋けんぴもそのうちのひとつではないかと思っています。芋けんぴは、食感と歯ごたえが命とも言えるさつまいものお菓子です。さつまいもをスティック状にカットをして、油で揚げて、砂糖をまわりにまぶしたような感じのシンプルな和菓子です。これをプロンプトで伝えていくのは、なかなか難しく、日本のさつまいもというのが今回も上手に画像生成をするキーワードになってきます。しかも簡単に油で揚げてという感じだと全く、別の食べ物になってしまいました。砂糖をまぶしてや砂糖をかけてという感じの言葉でも全く違う画像になってしまいますし、カリカリな食感に至っては、これも言葉を探して選んでは修正し、更に修正しという感じでした。そのような感じで生成したのがこんな画像です。勿論、撮影と同じような画像ですので画格に関しても固定をしたものです。
使用したプロンプトも書いておきますので是非、参考にしてみてください。
A medium shot of Japanese sweet potato sticks (imokenpi), showing thin, crispy strips of deep-fried Japanese sweet potato coated with a light, sugary glaze. The sweet potato sticks should have a golden-brown color, slightly irregular shapes, and be arranged in a casual, appetizing pile, evoking a sense of traditional Japanese snack culture. The shot should capture the entire plate or bowl from a slight distance, providing a fuller view of the snack.
干し芋
干し芋に関しては、「五島商店佐藤の芋屋」メディアの中でも沢山の記事があります。それだけさつまいもと干し芋は、近い存在でもあり、さつまいもの味をダイレクトに味わえるスイーツとしても人気ということになります。第4次焼き芋ブームの火付け役とも言われているさつまいもの品種「紅はるか」の登場で大きく変わったと言われる干し芋。この「紅はるか」が登場する以前は、「玉豊」という品種を使用されていることが多かったことで、今の「紅はるか」を使用した干し芋と比べると素朴な甘さで表面には麦芽糖と言われる白い粉で覆われているような干し芋が多かったようです。どちらかというと今の干し芋はダイエットやダイエット中でも食べられるという理由で芸能人やインフルエンサーがバッグに入れて持ち歩いたりする少しファッショナブルな感じかと思いますが、この頃の干し芋はおばあちゃんのおやつというようなイメージが強く、干し芋のトラディショナルだったように思えます。そんな女性に抜群の人気を誇る干し芋ですが、自分でさつまいもから作るとなるとかなり大変ということを実際に作ったことがある私が断言します。撮影用ともなると企画にもよりますが、最初から作るとなると…。先程と同じように、まずは日本のさつまいも、干し芋作りから生成も始まります。一番難しい箇所は、干し芋でよく見るようなカット方法の部分でした。この形がなんと説明して良いのか?ここが肝心だったわけですが、思っていた以上に難しく、少し形は普段から見慣れている干し芋というよりは高級干し芋のような丸干しをスライスしたような感じになってしまいました。こちらも本来の撮影と同じように背景も決めて生成しました。出来上がった生成画像はこんな感じです。
こちらも使用したプロンプトを書いておきますので是非、参考にしてこの干し芋の画像よりも本格的なものを生成してみてください。
A close-up of Japanese dried sweet potato slices (hoshiimo), featuring a golden-yellow color with a slightly chewy texture, thinly sliced and arranged on a traditional Japanese bamboo mat. The surface of the dried sweet potato slices should appear slightly glossy with a natural sweetness, evoking a sense of warmth and comfort.
大学芋
一番、言葉で表現するのが難しいのがこの「大学芋」かもしれません。商品名からして全く…普段から見慣れているような大学芋に近づくのは到底難しいのではないか?と思いました。因みにこの大学芋の「大学」に関しては諸説ありまして、東京大学の赤門前のお店でさつまいもを上げて蜜をからめた商品を売り始めたら東大生に人気が出て「大学芋」という商品名になったとか?これも東京大学ではなく早稲田大学説もあったり…。または、大学芋が人気になった大正時代に学費を払う為に、大学生が売り出したから「大学芋」や明治~大正のころは商品名に「大学」という文字をいれることがブームになり「大学芋」。因みに「大学ノート」はこの頃につけられた商品名のようです。本家の「大学芋」でもこれだけ諸説がある商品名だけにaiにどのように伝えて画像を生成して良いのか?一番悩みました。大学芋に関しては、大学芋を調理、料理するような感じで作って行かないとこちも全くの別物になったしまう可能性がありましたので、日本のさつまいもの濃い紫色の皮はどうするのか?さつまいもの果肉はどうするのか?さつまいもの周りはどうなっているのか?蜜をからめるにはどうしたら良いのか?その蜜はどんなものでどのような液体なのか?そして、大学芋と言えばの「黒ゴマ」に関しても細かく指示をして行って生成したのがこの画像です。勿論、この大学芋も撮影を前提にしているわけですから画像のコントラストや画格を決めています。
こちらも使用したプロンプトを書いておきますので、このプロンプトを参考に更に美味しそうな大学芋を生成してみてください。
A close-up shot of traditional Japanese candied sweet potatoes (daigakuimo) with their skin intact, clearly showing the dark purple skin of the Japanese sweet potato. The sweet potato chunks should have a crispy golden-brown exterior, with the skin visibly present, and be coated in a shiny, sweet caramel glaze. The thick, sticky caramel should glisten under the light, with black sesame seeds sprinkled on top. The dish is served in a rustic Japanese bowl, emphasizing the contrast between the dark purple skin and the caramel coating.
まとめ
画像生成AIでさつまいもを使ったお菓子を再現する難しさを実感しつつ、適切なプロンプトを工夫することで可能性を広げる方法を探る試みが今回のテーマだったのかもしれません。特に「スイートポテト」や「大学芋」など、日本独自の食文化に関連するスイーツは、AIが正確に理解するのが難しく、生成された画像が意図と異なる結果になることが多いです。しかし、日本語の特徴や食材の細部に注意を払いながらプロンプトを調整することで、期待に近い画像を得ることができるかもしれません。
この記事で紹介したプロンプトを参考にしつつ、さらなる工夫を加えることで、自分だけのオリジナル画像を生成する楽しさが見つかることができると思います。さつまいもの魅力を最大限に引き出すために、これからも試行錯誤を続けていく価値があるのではないかと思います。最後に、分かったのはまだまだ改良の余地が大きく、これからもどんどん勉強をしていかないといけないのではないか?ということです。ひとつだけ良かった~と思えるのは、撮影後に、焼き芋、ふかし芋や料理を作った場合は、その料理の後始末が無かった事。普段は撮影で使用したものは、食べてしまうのですが、それでもゴミとして処理する部分が出てきます。このゴミが出なかったことは良かったなぁ~という感じでした。