主食をさつまいもに変えるとダイエットに効果的?管理栄養士がメリット・デメリットを解説!さつまいもダイエットのメリット・デメリットを教えます!
さつまいもダイエットは効果があるのかな?ご飯の代わりにさつまいもを食べると良い、と聞いたことがあるけれど、本当?と疑問に思っている方もいるのではないでしょうか。主食をご飯からさつまいもにかえるだけでダイエットに効果があるなら始めてみようかな、という気持ちになりますよね。さつまいもは、ご飯に比べてカロリーや炭水化物が少なく、食物繊維が豊富な食品です。適量摂取なら、ダイエット向きな食品でもあります。そこで今回は、主食をさつまいもにするとなぜダイエットに効果的なのか、管理栄養士の私がご紹介します。主食をさつまいもにするメリットとデメリットも解説するので、ぜひ最後まで読んで実践してみてくださいね。

主食をさつまいもにかえるメリット

まずは、主食をさつまいもにかえるメリットをご紹介します。さつまいもは、ご飯よりも摂取カロリーや炭水化物が抑えられる一方で、より多くの食物繊維が摂れることがポイントです。
摂取カロリーが抑えられる主食をご飯からさつまいもに置き換えると、摂取カロリーが抑えられます。ご飯とさつまいもそれぞれ100gあたりのカロリーや炭水化物の量を比較すると、さつまいもの方が低いためです。具体的に、それぞれのカロリー・炭水化物の量を表にまとめました。
エネルギー (kcal)
炭水化物(g)
さつまいも
126  31.9
ご飯
156  37.1
表をご覧いただくとわかるように、いつものご飯を同じ量のさつまいもに変えるだけで、約20%のカロリーダウンになります。

血糖値の上昇が緩やかになる

さつまいもは、ご飯に比べて血糖値の上昇が緩やかな食品です。血糖値の上がりやすさの指標である「GI値」は、精白米84に対して、さつまいもは55と低めです。血糖値が急上昇すると、インスリンというホルモンが大量に分泌されます。インスリンは血液中の糖を脂肪に変えて体にため込む性質があります。血糖値の急上昇は、健康はもとよりダイエットの観点からも悪影響なのです。つまり、ご飯を同じ量のさつまいもにかえることで、血糖値の上昇が緩やかになり、ダイエットにもつながるといえるでしょう。

腸内環境が整えられる

主食をさつまいもに置き換えることで期待できる3つ目のメリットは、腸内環境が整えられるということです。さつまいもはご飯に比べて、食物繊維量が約1.5倍と豊富なためです。具体的に、さつまいもとご飯の食物繊維量を比較してみましょう。
食物繊維総量(g)
さつまいも
2.2
ご飯
1.5
表の通り、さつまいもはご飯よりも多くの食物繊維がとれるため、主食を置き換えることで腸内環境が整いやすくなるといえるでしょう。

主食をさつまいもにかえるデメリット

次に、主食をさつまいもにかえるデメリットをご紹介します。

甘い味に飽きる

主食をさつまいもにかえることで、味に飽きるデメリットがあります。さつまいもはもともと甘い味であるため、おやつ感覚になってしまったり、美味しく食べ続けられなくなったりしてしまう可能性もあるのです。ご飯の場合は、ふりかけや梅干し、明太子など、さまざまなバリエーションを楽しめます。3食すべてのご飯をさつまいもにせず、1日1食など無理のない範囲で置き換えをしましょう。

ついつい食べすぎる

主食をさつまいもにかえることで、ついつい食べすぎることにもつながります。甘い味が好きな人は、さつまいもがおいしくてつい食べ過ぎてしまいがちです。いくらさつまいもがご飯よりも低カロリーでも、食べすぎてしまったらダイエットになりません。主食をさつまいもにする場合は、普段のご飯と同じ量のさつまいもを食べるようにしましょう。

便秘や下痢につながる

主食をさつまいもにかえることで、便秘や下痢につながる可能性があるというデメリットもあります。毎日さつまいもを食べ続けることによって、大量の食物繊維や「ヤラピン」というでんぷんが体内に入るためです。食物繊維を過剰に摂取すると、腸内の水分が便に奪われて、腸の滑りが悪くなり便秘につながります。また、ヤラピンを過剰に摂取すると、腸の動きが活発になり下痢や腹痛などの症状があらわれる場合があります。主食をさつまいもに置き換える際は、食べすぎに注意してください。

主食をご飯からさつまいもにすると、ダイエットにつながる

これまで解説してきたように、主食をご飯からさつまいもにかえることは、ダイエットに効果的といえます。摂取カロリーが抑えられ、血糖値の上昇が緩やかになるためです。さつまいもに含まれる食物繊維のはたらきによって、ダイエットに不可欠な便秘解消も期待できるでしょう。便秘の状態では、腸内に溜まった便から不要な栄養素が再吸収されてしまい、効率的なダイエットができません。ただし前述のとおり、さつまいもを食べすぎるとかえって腸内環境が悪化することもあるので、注意が必要です。さつまいもをご飯の代わりにする場合は、1日1回、100〜200gまでにしましょう。

まとめ:主食をさつまいもにかえるとダイエット効果的!食べすぎには注意

さつまいもをご飯の代わりに主食にすると、ダイエット効果が期待できます。ご飯をさつまいもにかえたときの、メリット・デメリットは次のとおりです。

主食をさつまいもに変えるメリット

  • 摂取カロリーが抑えられる
  • 血糖値の上昇が緩やかになる
  • 腸内環境が整えられる

主食をさつまいもに変えるメリット

  • 甘い味に飽きる
  • ついつい食べすぎる
  • 便秘や下痢につながる
さつまいもは、食べすぎることでデメリットもあるため、注意しましょう。さつまいもを主食にする場合は、1日1回、100〜200g程度としてください。まずは、いつものご飯を同じ量のさつまいもに置き換えるようにしましょう。