焼き芋が好きな方、九州の焼き芋シーンを見逃していませんか?今や季節を問わず楽しめる焼き芋は、九州各地で個性豊かな専門店が続々と登場しています。昔ながらのホクホクした焼き芋だけでなく、蜜たっぷりの甘さや滑らかな食感が特徴のスイーツとしても進化中。福岡や熊本、佐賀などの名店では、焼き芋を使ったパフェやソフトクリームなど、独自のアレンジが楽しめます。この記事では、九州で人気の焼き芋専門店を紹介しているので、最新の焼き芋トレンドをチェックして、あなたの新しいお気に入りを見つけてください。
焼き芋ブームが専門店を生み出した?
寒い冬になると無性に食べたくなる焼き芋。昔はホクホクとした焼き芋の一択でしたが、近年では専門店がオープンするほど人気のおやつです。では、なぜ今、焼き芋がこんなにもブームになっているのでしょうか。理由のひとつが、さつまいもの種類が増えたことです。種類の一部をピックアップして紹介すると、シルクスイート、紅はるか、ベニマサリ、安納芋、パープルスイートロードなど。その数は約60品種と言われています。
ちなみに、紅はるかは他の芋よりもはるかにおいしいので「はるか」と名づけられました。知名度バツグンの安納芋は甘みがあり、ねっとりとした食感が特徴です。シルクスイートは水分が多く、なめらかな食感に焼き上がります。このように、さつまいもの品種ごとに特徴が違うため、食べ比べできる点がブームの火付け役になっているのかもしれません。また先述したように、いろいろな調理法で焼き芋をアレンジして楽しめるのも、ブームの理由のひとつといえるでしょう。
さらに、さつまいもにはビタミン、食物繊維、カルシウム、鉄といった栄養が豊富に含まれています。国民の健康志向が高まっており、意識して焼き芋を食生活に取り入れようとする背景も、焼き芋ブームの追い風になっているのかもしれません。
焼き芋文化(ブーム)の歴史
焼きいもの文化は、日本を中心とした東アジア独特のものです。日本の焼き芋の歴史は300年以上と言われています。
第1次ブーム:1804年~明治維新(1868年)
当時は砂糖が貴重品でした。中でも安くて甘い焼き芋は老若男女を問わず、大人気だったそうです。
第2次ブーム:明治時代~関東大震災(1923年)
明治維新以降は東京の人口が急増し、さらに焼きいもの需要が増えました。その需要に応えるために焼き芋店が現れ、冬場のみ販売したそうです。
第3次ブーム:1951年~大阪万博(1970年)
焼き芋は関東大震災と洋菓子の普及により、消費が減退します。食糧統制が始まった1941年から終わる1950年までの間、焼き芋の流通が停止。1951年、東京に三野輪万蔵(みのわまんぞう)氏が考案した石焼き芋の引き売り屋台が登場します。
石焼き芋のブームは、高度経済成長期とほぼ平行して起きました。ただし1970年の大阪万博を境に、ファストフードの進出が影響して衰退していきます。
第4次ブーム:2003年~現在
2003年から復活した焼き芋ブームは現在も進行中です。現在の焼き芋文化は、1年中、焼き芋が食べられるというところまで進化し、もはやブームではなく定番と言われるところまで来ているように思えます。ねっとり系と言われる安納芋や紅はるかを中心とした新しい品種の登場で、2003年から続く、焼き芋ブームは新しい局面に入ろうとしています。それは、焼き芋専門店の誕生です。過去のブームでは、私たちの食生活の中に、新しい食べ方や新しい焼き方を浸透させました。今回のブームでは全国各地に行列ができるくらい人気な焼き芋専門店が生まれています。この焼き芋専門店の誕生により、ブームから定番へと進行していくのではないかと思っています。そんな焼き芋専門店、今回は、九州各地で人気の焼き芋専門店を紹介致します。
九州で人気の焼き芋のお店5選
ここでは九州で人気の焼き芋のお店を5選ピックアップして紹介します。
【福岡】蜜家
地下鉄・赤坂駅から徒歩ですぐの場所、明治通りに面したマンションにあるテイクアウト専門店の「蜜家」。外観はひっそりとたたずんでおり、ガラス張りで中の様子を見ることができます。メディアで紹介されたこともあり、人気のお店です。ほくほく系としっとり系の焼き芋があり、その日の気分で選べるのが嬉しいポイント。夏場は涼しげなかき氷が登場します。とくに、焼き芋ソフトクリームが人気を集めているようです。
住所:福岡市中央区大名2-4-38 チサンマンション天神3
電話番号:TEL 080-3961-0823
営業時間:月曜日~金曜日 10:00~19:00、土曜日 10:00~18:00 ※いずれも売り切れ次第終了、不定休や営業時間の変更があるためInstagramで要確認
定休日:日曜日
【福岡】焼き芋専門店 imoyaみ乃う茶房
JR善導寺駅から車で7分ほどの場所、道の駅くるめの近くにある「焼き芋専門店 imoyaみ乃う茶房」。周辺に高い建物はなく、ドライブがてらふらりと出かけるのにおすすめのお店です。外観も店内も和モダンな雰囲気で、テラス席を完備。緑あふれる庭と滝を眺めながら、のんびりと過ごすのにピッタリです。提供しているメニューは低温でじっくりと丁寧に焼き上げる「やきいも(蜜芋)」「魅惑の蜜芋パフェ」など。どれも上品な甘さが魅力です。
住所:久留米市善導寺町木塚303-28
電話番号:TEL 0942-48-0616
営業時間:10:00~17:00(冬季は16:30迄)
定休日:水曜日
【佐賀】ミツイモタイム佐賀店
2023年3月に佐賀駅から徒歩で10分ほどの場所、中央大通りに面したビルの1階にオープンした「ミツイモタイム佐賀店」。本店は宮崎にあり、福岡や熊本にも出店しています。人気のメニューは、蜜の量がたっぷりの「冷やしカット焼き芋」や、外はサクサク、中はとろとろの「究極の芋天」など。とくに1番人気の「ミツイモパフェ」は、いろいろなお芋の味が集結しており、絶対に食べるべきメニューです。
住所:佐賀市唐人一丁目5-40 唐人パルビル
電話番号:TEL 080-6973-7370
営業時間:11:00~ ※売り切れ次第終了
定休日:不定休 ※Instagramで要確認
【熊本】いものことで頭がいっぱい
JR川尻駅から車で約7分、3号線沿いののどかな場所にある「いものことで頭がいっぱい」。オープンしたのは2022年6月です。定番メニューの焼き芋は、壺の中でひとつずつ丁寧に、2〜3時間かけてじっくりと焼き上げるそう。愛情たっぷりの「壺焼き芋」は必食です。1日に提供できる数に限りがあるため、早めに来店するようにしましょう。他にも、「いも芋イモパフェ」や「壺焼き芋の天ぷら」「壺焼き芋バター」も人気のメニューです。
住所:熊本市南区富合町杉島1145-4
電話番号:TEL 0963580021
営業時間:11:00~18:00
定休日:火曜日、水曜日 ※臨時休業があるためInstagramで要確認
【長崎】お芋専門店OIMO de CAFE
JR肥前古賀駅から車で7分ほどの場所、住宅街にある「お芋専門店OIMO de CAFE」。すぐそばにダイレックス東長崎店があり、目印に向かうとわかりやすいです。こちらのお店はテレビ番組のマツコの知らない世界で紹介されたことがあるほどの人気店!定番の焼き芋はもちろん、パフェ、パン、スイートポテト、いもチョコけんぴ、ジェラートなど、かなり種類が豊富です。自分用のごほうびスイーツや、ちょっとした手土産で持参すると喜んでもらえること間違いありません。
住所:長崎市高城台1-1-1
電話番号:TEL 095-801-2333
営業時間:月曜日~金曜日 10:00~16:00、土曜日・日曜日・祝日 10:00~18:00
定休日:不定休
九州の焼き芋専門店まとめ
焼き芋ブームが続いている今、その背景にはさつまいもの多様な品種やアレンジの幅広さが大きく関係しています。福岡や熊本、佐賀など九州各地には、個性豊かな焼き芋専門店が続々と登場し、昔ながらの素朴なおやつから、おしゃれなスイーツへと進化しています。焼き芋の甘さや食感、そして栄養価の高さは、健康志向の高まりとも相まって、ますます人気を集めています。今回紹介したお店を巡り、あなた好みの焼き芋スイーツを見つけてみてはいかがでしょうか。