五島・福江島めぐり~奥浦地区に行ってきた!観光バスのコースにも必須の見どころ沢山のエリア。個性的な小さな農家レストランでランチ、五島バス「六方」バス停からすぐの六方海水浴場、乙神社跡

奥浦地区は堂崎天主堂が有名で観光バスのコースにも必須と言って良いほど入っています。実は、そこに行く途中にも見どころがあります。私のお気に入りのスポットを紹介します!のんびりバスで行ってみるのもよし、レンタカーもよし、バス停の近くをぶらり散歩してみるといろんな発見があります。

個性的なちいさな農家レストラン

五島には、美味しくて個性豊な飲食店がいくつもあります。今回は、福江から車で約10分くらいの奥浦地区にある「木の口かたし」というお店を紹介したいと思います。五島では、椿のことを「かたし」といいます。

このお店がランチタイムにオープンしてるいのは週に一回、土曜日だけです(夜は居酒屋になり予約のみ受付)。というのも、養鶏や田んぼを主とした農業を本職とされているからです。店主の山崎さんご夫婦は、「田んぼの会」を主催されていてお米づくりを田植えから稲刈り、脱穀まで自分たちで体験できる取り組みをされています。希望者は誰でも参加でき、作ったお米を購入できます。申込は電話やメール、お店のインスタのDMとなっています。私も自分で育てたお米を食べることを一度は経験してみたい!という思いがあり、6月末からの田植えにむけて参加を検討しているところです。

さて、お店の話に戻りますが、外観を一言でいえば、とっても味があります。元牛小屋を改築した手作り感あふれるお店で、昭和のはじめごろにタイムスリップしたかのような赴きです。お店の入り口は、通路が土間になっていて両サイドにはお米、産みたて卵や季節の野菜などが並んでいます。小さな直売所のような感じですね。プラス、本や小さな子供服のお下がり(中古)などをご自由にお持ちくださいと置かれているコーナーもあります。以前伺った時は、ブロッコリーをご自由にお持ちくださいと積んであったので貰って帰ったことがあります。その場所から左手にある引戸を開けると、店内です。

2階が吹き抜けになっていて、昔の農具など見ることができます。向かって正面には、肉まん(10月~5月まで)、ふくれもち、米粉だんご、プリン、カップケーキなど美味しそうな…すべて手作りのお菓子が置かれています。期間限定になりますがクリスマスシーズンには、シュトーレンも作られていて、これもとても美味しいのでお土産などに何度もリピート買いしたくらいです。テーブル席には靴を脱いで上がります。椅子やソファー、座席など10名位入れる広さです。ランチを頼んで待っている間にも、お客さんがお菓子を買いにきてあっという間に減っていくのでテーブルに取り置きしたりします。

ランチは少し前に値上がりして1,000円。味噌汁、デザート付きでご飯は白米と玄米2種類から選べます。ご飯のお代わり自由なので、みんな2杯、3杯ともりもり食べていて「赤字になるのでは・・」とちょっと心配になるくらいの美味しさなのです。新鮮な卵かけご飯も人気のようです。おかずもヘルシーで野菜がメインですが、品数が多く揚げ物にしてあったりと飽きない味ですし、メニューは毎回変わります。季節の旬のものを調理されているので、身体にいいもの食べた!という満足感があるんですよね。まずは、野菜やお菓子などを覗いてみることをお勧めします。

普段はゆっくりとお店内でランチを頂くことが多いのですが、今回は、テイクアウトにしました。時間に余裕がない時や、お天気が良く外でピクニック気分を味わいたいときはそれもお勧めです。

木の口かたし
〒853-0051 長崎県五島市平蔵町2546 土曜日のみ営業10:00~17:00
公式サイトはこちら

実は歴史の深い海水浴場

奥浦地区は穏やかな湾に面している静かな町です。「木の口かたし」から福江方面に車を走らせると、近くに六方(むかた)海水浴場があります。目印は五島バスの「六方」バス停からすぐ左へ曲がって小路へ入り真っ直ぐです。途中に奥浦マップの立て看板がある辺りに車を停車できる空き地があります。

そこから海へは歩いてすぐです。実は六方ビーチは、福江港から一番近いところにある海水浴場なのです。六方という名前にインパクトがありますが、大宝(701年~)文武(もんむ)天皇時代からの歴史があります。由来には、平家の落武者伝説(近くに平家塚がある)で六戸以上増やさなかったから、や潜伏キリシタンのエピソード、はたまた海水が潮干潟を作っていたため「牟潟」と呼んでいたのではないか・・など諸説あるようですが、古くは塩田作りの永い歴史のある土地だそうです。そのせいもあってか、六方海水浴場は小さな入江のプライベートビーチと形容され、人気の高浜などとは雰囲気が少し違います。若いカップルよりも、小さな子供さんを連れている家族連れが似合う感じです。

六方海水浴場
〒853-0051 長崎県五島市平蔵町

この隠れ家のような雰囲気もある六方ビーチには、見所がいくつかあります。砂浜からすぐのところに、ごろごろとある大小の岩をこえていくと山手側に乙(おと)神社跡があります。弘化3年(1846年)9月に建立とあります。

同じように、古いアコウの樹とともにビーチをひっそりと守っているかのようです(足元にはくれぐれもご注意を!)。

もう一ヶ所は、岩場にオニオンクラックと呼ばれる、不思議な丸い形の玉ねぎ状風化が見ることができます。玉ねぎ状風化とは、岩石が風化により玉ねぎのように円心円状に割れていくことをいいます。こういう形になるまでどれくらいの時間が経ったのだろう・・と興味のある方はぜひ、実物を見て手で触って五島の歴史と大地の力強さを感じてみてくださいね。