限界集落に佇む「さとうのしお」カフェの魅力とは?カフェ裏には1日1組限定の宿も

限界集落に移住して16年になるご夫婦が営む、半泊の海と教会を目の前に望むカフェをご紹介します。

奥浦町・戸岐地区の隠れ家カフェ「さとうのしお」

今日ご紹介するのは、堂崎教会のある奥浦町の戸岐地区から一山越えた場所に位置する「さとうのしお」というカフェです。

この名前の由来は、佐藤さんご夫婦がカフェの横で製塩・販売も行っていることに由来し、とてもユニークです。ご主人が製塩を担当し、奥さんがカフェを運営しています。

カフェへの道のりと周辺の観光スポット

このカフェにたどり着くためには、車1台がやっと通れる道を上ったり下ったり、対向車に備えてビクビクしながらゆっくり車を走らせる必要があります。そして、やっとたどり着いた先には、海が広がるのどかな風景が待っています。ここで夕日を見るのは、最高のひとときでしょう。

半泊地区には、小さな古い教会や昨年オープンしたジンの蒸溜所「GOTOGIN」、分校跡をリノベーションしたゲストハウスがあり、観光客が増えています。

カフェの風景とメニュー

教会の脇道を上ったところに「さとうのしお」があります。久しぶりに訪れると、目の前の草木が切り開かれ、ウッドデッキが新設されており、教会や海がより見やすくなっていました。開店時間の数分後に訪れると、すでに観光客が2組おり、外国人の姿も見かけました。カフェは奥さんが1人で切り盛りしており、観光客の増加に伴い、フードメニューを減らして飲み物のテイクアウトを中心に営業しているそうです。

おすすめは期間限定のスイカスムージーです。冷凍したスイカの果肉をそのままジューサーにかけ、粗塩の「さとうの塩」をひとつまみ加えることで、スイカの甘みが引き立ちます。シャリシャリと冷たく、この暑さにぴったりのドリンクです。ドリンクにはミニクッキーも添えられており、とても美味しかったです。レモンソーダにも塩が使用されています。

小さなカフェで癒しのひとときを

カフェの窓際にはテーブル席が1つだけで、こじんまりとしています。そのため、席が空いていないこともありますが、秋になり涼しくなったら、外でゆっくりお茶を楽しむのも良さそうです。ここを訪れる度に、奥さんとのおしゃべりを楽しみ、カウンターで販売している塩を買って帰るのが私の楽しみです。奥さんの優しいふるまいに、自然と癒されます。

1日1組限定の宿

カフェの裏には1日1組限定の宿があり、見学させていただきました。ご夫婦が古民家をリノベーションした部屋は、木のぬくもりを感じさせ、キッチンで自炊できる仕様です。

ファミリーにもおすすめで、食材以外はすべて揃っており、生活感があって落ち着きます。

ここでは五右衛門風呂に入れる体験も楽しめます。自分で木をくべて温度を調整するお風呂は、なかなかできない特別な体験です。海水浴の後、すぐにお風呂に入れるように専用のドアも設置されています。

都会での生活から離れ、畑で野菜を育てたり、製塩をしたりする充実した生活を送るご夫婦の暮らしが、とても羨ましく感じられました。限界集落には不便な面もあるかもしれませんが、このご夫婦のおかげで小さな教会の歴史が忘れ去られないように維持されています。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

さとうのしお
長崎県五島市戸岐町1224番地
TEL:0959-73-0383
営業時間:10:00~17:00
定休日:不定休
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