五島に移住してアグリに転職!車と船を乗り継ぎ3日かけた引っ越し。移住初日にまさかのハプニング!
神奈川から五島に移住し、アグリコーポレーションに入社してから、気づけば3週間ほどが経ちました。前回五島を訪れたのは5月、農業体験でアグリを訪問したとき以来。約4か月ぶりに島へ戻ってきたことになります。
今回は、地元・神奈川から五島へ渡るまでの道のり、そして到着直後に起きた「まさかの出来事」について振り返ってみたいと思います。
横須賀から北九州へ―21時間の長い船旅

出発は神奈川県の横須賀から。車をフェリーに乗せ、北九州・新門司港を目指しました。この航路は「ソレイユ」と「はまゆう」の2隻が運航しており、予約は2か月前から可能です。
私が乗ったのは「ソレイユ」。夜23時45分に横須賀を出発し、到着までおよそ21時間の船旅でした。
フェリーの船内は想像以上に快適で、展望大浴場や映画ルーム、カラオケ、レストランなどの設備が充実。
食堂では横須賀や北九州の名物料理が並び、旅気分を盛り上げてくれます。

翌朝、船内を歩いてみると、窓の外には一面の海。
テレビもありましたが電波が弱く、映りが途切れ途切れだったため、YouTubeを観たり、スポーツルームでウォーキングしたりして過ごしました。昼は甲板に出て潮風を感じながら、ドジャース戦を観戦。午後には売店でビールを買い、海を眺めながらのんびりとした時間を楽しみました。21時間の航海を終え、夜9時に新門司港へ到着。長旅の疲れを感じながらも、ようやく九州に上陸です。
九州縦断、そして五島へ
到着後は福岡を目指して車を走らせましたが、福江行きのフェリーの受付締切が21時だったため、この日の乗船は断念。
小倉の漫画喫茶に宿泊し、翌日に備えました。
翌朝はゆっくり起き、まずは温泉に入ろうと決めて、再び車を走らせます。漫画喫茶で動画を見ながら時間を潰し、夕方には博多へ。温泉で汗を流し、リフレッシュしたところで博多港へ向かいました。
博多の街は人も車も多く、神奈川出身の私から見ても都会という印象。出航まで少し時間があったため、港の待合室で出発を待ちました。
夜、福江島行きの「太古丸」に乗船。
8時間ほどの航海は、ほぼ寝て過ごすだけだと思っていましたが、想像以上に揺れが強く、なかなか眠れません。
それでも、波音を聞きながらようやく眠りにつき、朝を迎えました。

展望室から海を眺めているうちに、少しずつ島影が見えてきます。
こうして横須賀を出てから3日半、ついに目的地・五島へ到着しました。
荷物はすべて車に積み込み、運送業者は使わなかったため、かかった費用はフェリー代などを含めておよそ7万円。
長い旅でしたが、無事に移住を果たすことができました。
移住初日にまさかのムカデ出現!
五島到着後はその足でアグリ・コーポレーションへ向かい、佐藤社長をはじめ社員の皆さんにご挨拶。
末留さんに同行してもらい、役所での転入手続きや生活用品の買い出しも済ませました。
すべてを終え、ようやく寮で一息ついた夜のこと。
畳の隙間から、突然大きなムカデが顔を出したのです。
慌てて退治しようとしましたが、あっという間に畳の下に逃げ込み、姿を消してしまいました。
布団を敷いて寝る予定だったため、眠っている間に襲われたら…と考えると怖くて仕方ありません。
その夜はやむを得ず、自家用車の中で寝ることにしました。
翌日、さすがにこのままでは生活できないと判断し、農業体験のときにお世話になった「アイラブファーム」のファーム長に相談。
ありがたいことに、期間限定で寮に住まわせていただけることになりました。
安心して眠れる場所ができたときは、心からホッとしました。
初出勤、そして五島での新しい日々

島に来て3日後、いよいよアグリでの初出勤です。
通勤路は相変わらず山道が多く、カーブの連続ですが、信号も車も少なく快適。
朝礼で挨拶を済ませ、ラボでの出荷作業からスタートしました。
担当責任者の江川さん(同い年!)に教わりながら作業を進めましたが、「商品として出せるもの」と「出せないもの」の判断が難しく、奥の深さを実感しました。
仕事を終えてスーパーに立ち寄ると、まず驚いたのが刺身の種類の多さ。地元ではなかなか見かけない新鮮な魚がずらりと並び、思わず購入。コリコリとした歯ごたえで、感動するほど美味しかったです。さらに、店員さんが商品を袋詰めしてくれたことにも驚きました。本土ではセルフが当たり前ですが、こうした気遣いに島の温かさを感じました。
畑仕事で感じるやりがいと成長

入社して1週間は出荷作業が中心でしたが、2週目からは畑での作業も始まりました。
芋の先端を切る「しっぽ切り」や「収穫」など、どれも地道な作業ですが、一つひとつにやりがいがあります。単純な作業ほど、目標を持って取り組むことが大切だと実感しました。
また、軽トラやフォークリフト、トラクターの操作練習も開始。
「とにかく乗って覚えろ」というアドバイスの通り、少しずつ慣れてきています。最初は不安でしたが、操作に成功したときの達成感は格別です。
未経験で飛び込んだ世界は覚えることばかりですが、毎日が新しい発見の連続。島での生活も仕事もまだ始まったばかりですが、少しずつ慣れてきました。これからは五島の自然と人の温かさを感じながら、この土地での暮らしを思い切り楽しんでいきたいと思います。
金城 朋哉(かねしろ ともや)
神奈川県出身、1984年生まれ。様々な仕事を経験した後、今年9月に五島に移住し、アグリ・コーポレーションに転職。移住のきっかけは、昨年旅行で五島を訪れたときに五島の自然や島の人達の人柄がよかったことと、農業への憧れがさらに強まったこと。趣味は体を鍛えることとスポーツ観戦。








