芽が出てしまったさつまいもは食べられる?さつまいもの芽は毒?食べれるようにするにはどうしたら良い?芽が出たさつまいもの食べ方と調理方法を教えます!

さつまいもをしばらく放置をしていたら、芽が出てしまった!そんな時、みなさんはどうしますか?食べるのを諦めて捨ててしまいますか?結論から言うと、芽が出たさつまいもは食べることができます。ぜひ捨てずに、おいしく食べてください。ただし注意点やちょっとしたコツがあります。今回は、さつまいもの芽が出てしまった時にどうしたら良いか、また、さつまいもの保存方法などを紹介します。

じゃがいもとの違い

「じゃがいもは、芽が出ると食べられなくなる」ということをご存知の方は多いのではないでしょうか。じゃがいもは芽の周辺にソラニンなどの有毒な物質が生じるからです。これは、じゃがいもがナス科の植物であることに由来します。ソラニンはナス科の植物に含まれる天然毒素です。一方で、さつまいもはヒルガオ科の植物であり、さつまいもの芽には、ソラニンなどの毒性は含まれていません。「いも仲間」であるじゃがいもとさつまいもは、植物学上では種類が異なります。そのため、芽に含まれる成分が違っているのです。

芽が出ても食べられる

冒頭でもご紹介した通り、さつまいもの芽には毒性がないため、食べることができます。芽だけではなく、つるも同様です。芽が伸びているのを見つけても、安心しておいしく食べてくださいね。余談ですが、筆者は過去に芽が出たさつまいもを見て「食べてはいけないものだ」と勘違いし、処分した経験があります。それも一度ではありません。間違いだったと知ったのは、ずっと後のことで、当時はすごく勿体無いことをした、と感じました。

芽が出たら、なるべく早く食べよう

芽が出たさつまいもの注意点、それは、なるべく早く食べること、です。なぜなら、芽が伸びると徐々に味や栄養価が落ちてしまうためです。さつまいもに含まれる糖が、芽や葉っぱの成長に消費されてしまうことが原因です。ですので、芽が出ていることに気づいたら、1日でも早く食べるようにすることがおすすめです。

芽が出たさつまいもの食べ方

さつまいも

ピーラーや包丁で、根元から削り取るように芽を除きます。ひげ根があれば、それも取り除きましょう。その後は、蒸したり、焼いたり、普段通りに調理をしてお召しがりください。芽に養分(糖)を持っていかれたことにより、甘味が物足りないと感じることもあるかもしれません。その場合は、カレーや味噌汁の具材としてじゃがいものように使ったり、砂糖を加えてスイートポテトにしたり、クッキーやケーキの材料として使うのも良いですね。

さつまいもの芽の調理についても紹介します。

下処理

筋があるので、取り除きます。端から包丁を入れ、筋を掴めたら、そのまま引っ張ると簡単に取れます。食べやすい大きさに切り、アクを抜くため水に10分程度さらします。
その後、沸騰させたお湯で5分〜10分程度下茹でします。

使い方

さつまいもの芽そのものは、くせの少ない味です。甘辛い味付けをする炒め物やコッテリとしたお肉との相性が良いです。きんぴらや中華風の炒め物などにすると、シャキシャキとした食感が生かされ、おいしく食べられるでしょう。

さつまいもの保存のコツ

芽が出ても食べられるさつまいもですが、本来のおいしさを十分に味わうことを考えると、なるべく芽が出ないようにしたいところですね。さつまいもが、より長持ちする保存法のポイントをご紹介します。

乾燥させる

さつまいもの皮に水分が残っていると、発芽や傷みを促す原因になります。濡れている場合は拭き取るなどして、水分を取り除きましょう。また、収穫したてや、産地直送のさつまいもは、付着している土に水分が残っていることもあります。注意して見てくださいね。

1個ずつ新聞紙で包む

さつまいもをよく乾燥させたら、1個ずつ新聞紙で包みます。こうすることで、適度な通気性を保ちながら、乾燥しすぎない湿度を保ちます。また直射日光を避ける役割もあるため、芽が出るのを抑えられます。

涼しい場所で保存する

さつまいもの保存は14〜16℃の温度帯が最適と言われています。ですが、実際にこの温度を守るのは難しいですよね。家庭でできる範囲で、最適な温度に近づけていきましょう。

  1. 冷蔵庫には入れない(10℃以下の低温は劣化を早めるため)
  2. 直射日光の当たらない、風通しの良い室内に置く
  3. 室内も10℃以下になる場合は、発泡スチロールなどに保管する

早く使い切れないときは加熱してから冷凍保存を

芽が出ているのにすぐに食べ切れない時は、使いやすい大きさに切り、茹でたり、電子レンジで調理したりして、火を通しておきます。冷めたら冷凍用の保存袋に入れて、冷凍庫へ入れましょう。これで1ヶ月は保存可能になります。

最後に

さつまいもの芽の安全性、食べ方や保存する際のコツなどをご紹介しましたが、いかがでしたか。この記事を書くにあたり、下調べを行なっていたところ、韓国ではさつまいもの芽をよく食する文化があることがわかりました。レシピを検索しても、多数ヒットしました。これは個人的には初めて知ることだったので、改めて食は面白いなと感じています。少し話はそれましたが、今後さつまいもの芽が出ているのを発見しても、安心して、おいしく食べてくださいね。