魚市場や漁協があり、漁師の町というイメージの新港町。バブル期に家がどんどん建てられた新興住宅地でもありました。その住宅地の公園の近くにオルカという小さな看板があり、看板に誘われて細い道を行くとつきあたりにこんもりと緑の生い茂ったお店が現れます。
かつてはテラス席として使っていたであろう木のテーブルの上には猫が3匹くつろいでいました。
ORUKA
営業中と書かれていたので、おそるおそるお店に入ると、中は薄暗く、本当にお店やってるのかなと不安になっていると、奥からご主人が現れ、電気をつけてくれました。お客さんがいないときは電気つけてないみたいです。真ん中の席に通されました。ファミレスみたいに仕切りがあるので、ゆったりと座れます。
席に座って料理を注文して改めてお店を見渡すと、棚には食器、おもちゃ、人形、装飾品がところ狭しと統一性も無く置かれ、壁には、五島の風景画や昔のアイドルの写真、高倉健のプロマイド写真が隙間なく貼られています。
昭和レトロ感が満載で良いのですが、不気味な人形があったり、インドのお土産っぽいきれいな像の置物を手に取ると背中に1000円と値札がついてて思わず苦笑い。売り物とコレクションの境がはっきりしない、喫茶店なのに骨董品屋みたいな不思議なお店です。とにかく物が溢れすぎている。
このお店の中でぞんざいに扱っている物でも、もしかしたらレアな貴重なアイテムがあるかもしれないです。
デカい!ピリ辛オムライス
奥から奥さんがちゃんぽん定食、ご主人がオムライスをテーブルに持ってきました。まずオムライスの楕円形のイメージは壊され、お好み焼きくらいの円のオムライス!かなりのボリュームにビックリ。玉子の上にお好み焼きソースがかかっていてお好み焼きみたいです。このソースがピリッとしてクセになる味でした。スープ付きでこのお値段はすごい。ちゃんぽん定食も、ご飯と漬物くらいと思っていたら「おかず」もついています。ご飯の上にゴマ塩がかかっていて、どこか懐かしい味でした。残さず食べてしまい…かなりお腹いっぱいです。
私たちの後から来た常連らしき3人のマダムたちはサンドイッチを頼んでいました。するとご主人がカウンターに置いていた市販の食パンを堂々と手にとり奥へ。きっとこの辺に住んでいる、漁師さんのお嫁さん同士なのでしょう。町内会とか何かあるたびにお茶を飲みながらおしゃべりをする。そんな憩いの場をこのお店は果たしてきたんだなと感じました。なかなか分かりづらいところにあり隠れ家的なお店です。
ORUKA=オルカ=おるか(五島弁)
ORUKAの歴史を感じさせる写真が貼ってありました。ギリギリカラー写真が始まった、お店のオープン当初の写真には、周りに家がまだ建っておらず更地で、お店の周りも木が無くすっきりとした店がまえです。お店の名前も蔦に隠れてません。「オルカ」という店名はシャチのことかと思ってたら綴りが違うのでローマ字で、オルカ→五島弁で「おるか」、意味は「居るのか?」から由来しているそうです。気軽にお店に来てほしいという願いが込められています。
お店の歴史は古いですが、意外と五島(福江島)に住んでいる人にもあまり知られていないお店に冒険して行ってみませんか?ワクワクすること間違い無しです。
ORUKA
長崎県五島市新港町16-1
定休日:年中無休
福江島のエリア毎に飲食店を網羅!実際に行って食べたランチ・カフェ情報のみ140店舗以上掲載しています。随時更新中
編集部が実際に見て、食べて、飲んで!美味しかったものを厳選!ばらかもん、舞いあがれ!の聖地として有名になった五島市のふるさと納税返礼品のオススメはズバリこれ!