五島がロケ地となった映画「くちびるに歌を」とゆかりのある日替わり定食だけの中華料理店「福松楼」

新しくできた市立図書館から徒歩2分ほどのところに、3階建てのえんじ色の建物があります。これが「福松楼」というお店です。名前の通り中華料理店で、以前はちゃんぽんや皿うどんをはじめ中華定食など色々なメニューがありましたが、今は日替わり定食のみの提供だそうです。日替わりメニューは入り口の看板でチェックしてください。今日は魚のムニエルとだけ書いてありました。

日替わり定食だけの中華料理店「福松楼」

中に入ると結構広くて、6人がけの円テーブルが2つ、4人がけのテーブルが3つあります。魚のムニエル定食が出てきました。

白身魚を甘辛く焼いたもの、味噌汁、白ご飯、漬物、春雨入り野菜サラダで700円です。定食700円はリーズナブルですね。お魚は白ご飯に合い、味噌汁が本当に美味しいです。春雨がたっぷり入っているサラダはこれだけでもボリュームがあります。ただ、中華が好きな私は少し物足りなさを感じました。

ですが、別の日に知り合いが行くと麻婆豆腐定食だったそうです。別の日に行くとコロッケ定食と書かれていて、何がメインの日替わりなのかはお店の前まで行ってのお楽しみです。

宿泊(民泊)も出来ます

日替わりのみになってしまった理由は、ご主人が高齢になったことと、2階3階の宴会場だったところを改装し宿泊業を始めたため、そちらのほうが忙しくなったからだそうです。そのため、ランチ営業は平日のみで、土日祝日はお休みです。平日でもたまにお休みすることがありますのでご注意ください。宿泊のお客様に朝食と夕食を提供し、夜に出る中華料理が絶品だとネットで書かれていました。五島では最近、飲食店と宿泊を兼ねるお店が何軒かあります。世界遺産登録後から観光客が増えてきているため、ホテルよりも個人で経営しているところのほうが、送迎や食事、サービスが行き届いており、何よりも島の人とコミュニケーションが取れるのが旅の醍醐味と感じる人にとっては嬉しいのかもしれません。

映画とのつながり

ふと店内の壁にたくさん飾ってある写真を見ると、なんと、五島がロケ地となった映画「くちびるに歌を」のキャストの写真でした。この映画に関しては以前コラムで触れたことがあります。ガッキーこと新垣結衣さん演じる音楽講師と、五島の中学校の合唱部の心温まる交流の話です。その合唱部のキャストが、撮影期間中、夕食会場や宿泊場所として使われたお店だったのです。その中には葵わかなさんもいました。

キャストやスタッフさんの寄せ書きも飾られていました(撮影禁止の為、画像はありません)。その後もキャストの一人がプライベートで五島を訪れたり、手紙などで今でも交流が続いているそうです。いつかまた五島で、このメンバーで映画を作りたいというのが夢だそうです。きっと、このお店のおもてなしや、ご主人はじめご家族の人柄が、強く印象に残っているのでしょうね。素敵なエピソードありがとうございます。映画を見たことがない方もぜひこのお店に行ってみてください。

福松楼
長崎県五島市木場町516-6
TEL:0959-72-5515
営業時間:11:00~14:00
定休日:土曜日、日曜日、祝日