五島で本格的フランス料理のランチを楽しめる「リオドール」。五島産食材を贅沢に使用したコースは絶品

福江のアーケード商店街から少し離れた、福江信用組合の並びの通りにひっそりと佇む白い壁のレストランがあります。

外からは中の様子が見えないので、福江島に来た頃から何のお店か気になっていました。そこがフランス料理のお店と知ったのはずいぶん後でした。表のショーウィンドウの飾りは季節ごとに変化があり、夜は明かりが灯り、とてもムードがあります。いつか行ってみたいと思いつつ、結婚20年目で主人と初めてこのお店の中に入ることができました。

完全予約制のランチ

ランチは現在5000円のコース（2名～）のみの完全予約制で、前日までに電話予約が必要です。ネットには昔のままの情報が載っていますが、お店のご夫婦がご高齢のため、ランチの単品メニューはやめたそうです。本格的なフランス料理はあまり食べたことのない私は、とてもワクワクしながら、お店のドアを開けました。

中は、外国のお城の中のようにきらびやかで、思わず息をのみました。とにかく何もかもが素敵すぎるの一言でした。奥さんが優しく出迎えてくれ、少し緊張が解けました。

カウンターの向こう側の棚には、たくさんのティーカップが置いてあり、常連さんが自分の好きなカップでコーヒーを飲むそうです。そしてワインセラーには年代が記されたワインがぎっしりと保管されています！その数は100本以上あります。

フレンチコースの始まり

2人用のテーブルに座り、飲み物はノンアルコールの白ワインを注文しました。

飲み物が注がれるとすぐオードブル（前菜）がきました。アワビをたたいたものをサーモンでくるみ、海ぶどうを添えたものでした。フランスではアンデューブという白い野菜は、いわゆるチコリで、シャキシャキしています。周りにはブラックペッパーとバラの実がちりばめられています。

美味しいスープ。そしてパン。

スープは五島産のブロッコリーとアスパラのビシソワーズです。今が旬の素材で緑色が鮮やかで甘みがありとても美味しかったです。紫陽花をグラスに浮かべ、そのうえにスープの容器がのせられて出てきて、とてもおしゃれな演出でした。フランスパンのバターの容器も変わっています。

魚料理とメインディッシュ

次はお魚です。五島でとれたイサキのマスタードソース添えにレンズ豆のリゾットをズッキーニで巻いたものと小松菜が添えられています。

メインのお肉は、仔牛ロースのステーキです。トレビスという紫色の野菜やアスパラで色鮮やかに仕上げています。

お肉は煮込んだのかというくらい柔らかく、これならお年寄りでも食べられそうです。お肉や魚はその日によって食材が変わるそうです。

デザートとコーヒーで締めくくり

最後にデザートとコーヒーです。デザートはスイカをケーキに見立ててカットしたものにバニラアイスとチョコレートソースがのっていました。この組み合わせは斬新でした。スイカはとても甘かったです。最後まで本当に美味しくて、主人と「来てよかったね」と話をしながら料理とワインを堪能しました。奥さんが、野菜の名前まで丁寧に教えてくれました。五島で手に入らない野菜は、わざわざ取り寄せているそうです。初めて食べる食材ばかりでした。これで5000円はリーズナブルです！

最後にシェフのご主人も来てくれて、これまた優しそうな方で、素敵なご夫婦で、いつまでも元気でお店を続けてほしいと思いました。

背伸びしても行きたい店

商店街の活気があった頃は単品のランチを食べに来る人で賑わっていたそうです。今は、多くても2組のお客様しか予約を取らないので、貸切でゆっくり会話しながら食事を楽しめます。

小さなお子様は入店をお断りしています。小学校高学年くらいからなら大丈夫です。子どものメニューはありませんとのことです。子どもが18歳になったらここに連れて行きたいです。

背伸びしてでも行きたい、記念日や自分へのご褒美におすすめのお店です。

リオドール
長崎県五島市中央町6-13
TEL：0959-72-5522
営業時間：11：30～15：30（オーダーストップ13：30）、18：00～21：00
定休日：火曜日