2026年11月3日、待ちに待ったこの時がやってきました。 私たちが手掛ける新しい宿泊施設「Hotel Imo(ホテルイモ)」が、ついにグランドオープンを迎えました。それに合わせ、昨年すでに完成し稼働を始めていた「キュアリング貯蔵庫」のお披露目も兼ねて、盛大な落成式を執り行うこととなりました。
三井楽町の海風を感じるこの場所で、築50年の歴史あるユースホステルは「アフリカンスタイル」のモダンなホテルへ。そして、ホテルから徒歩圏内にある築40年の町民体育館は、さつまいもを厳格な温度管理の下で長期保管できる「キュアリング貯蔵庫」へと生まれ変わりました。 体育館の中に巨大な貯蔵庫をすっぽりと建築するという異例の試みのため、外観は「体育館そのまま」というユニークな施設となっています。
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準備期間は2ヶ月!全社員が一丸となった手探りの挑戦
「11月3日に落成式を行う」。 佐藤社長のこの力強い決定から、怒涛の2ヶ月間がスタートしました。私たちアグリ・コーポレーションの社員を中心に、着々と準備を進めていきました。
まずは招待客のリスト作成です。五島市や県の職員の皆様、日頃お世話になっている取引先の方々、ホテルの建設に携わってくださった業者の皆様、そして地元の農業関係者など、アグリ・コーポレーションを支えてくださるすべての方々へご案内状をお送りしました。

その後は、秋のさつまいも収穫のピークと、ホテル玄関前の敷地整備に追われる毎日。あっという間に本番4日前を迎え、ここで初めてアグリとホテルの正社員全員が集まり、当日の流れと役割分担を話し合いました。 社員のほとんどが「落成式」という厳かな場を裏方として仕切るのが初めての経験。右も左もわからない状態でしたが、そこはさすが、佐藤社長が圧倒的な統率力で指揮を執ってくれました。会議は2時間にも及び、それでも不安な部分は個別に集まって何度も確認を取り合いました。
直前の日曜日も社員総出で会場を整備。私はアグリ・コーポレーション恒例の「巨大てるてる坊主」を吊るし、当日の晴天を全力で祈りました。 貯蔵庫の前の駐車場を落成式の会場にするため、うず高く積まれていたさつまいもの空コンテナをすべて移動させ、周囲の草刈りを行い、紅白幕を取り付けるために邪魔になる木の枝を剪定しました。
前日は、パートスタッフと外国人技能実習生が総出で100脚以上の椅子を並べ、来賓用のテントと受付を設置。紅白幕や椅子などの備品は、五島市役所、観光協会、商工会の皆様から快くお貸しいただきました。この場を借りて、心より感謝申し上げます。 会場にはお祝いの生花が次々と届き、無機質だった体育館の駐車場が一気に華やかになり、「いよいよ明日なんだ」という実感が湧いてきました。
そして迎えた緊張の当日!和やかな受付風景
落成式は13時から開催。12時から受付開始です。 昨日から、遠路はるばるお祝いに駆けつけてくださった取引先の方々や社長のご家族が五島入りし、ホテルスタッフも朝から大忙しでした。午前中は出荷作業を早急に済ませ、貯蔵庫の最終確認を徹底。 貯蔵庫(旧体育館)の場所が少しわかりづらいため、初めてお越しになる出席者の方が誤ってホテルに向かわないよう、各所に外国人スタッフを配置して車の誘導を担当してもらいました。 後で出席者の方から伺ったのですが、外国人スタッフがニコニコと笑顔で、一生懸命に身振り手振りで誘導する姿に、皆様とても心が和んだそうです。「アグリ・コーポレーションにはこんなにたくさんのスタッフがいたのか!」と驚かれる方もいらっしゃいました。
隣接するもう一つの体育館の駐車場をお借りし、駐車場奥の階段を上った先が落成式の会場です。前日よりもさらにお花の数が増え、そのお心遣いの多さに胸が熱くなりました。
12時を過ぎると、続々と会場に人が集まり始めました。久しぶりの再会を喜ぶ姿や、同業者同士での会話に花が咲き、会場はとても和やかな雰囲気に包まれています。 五島市長をはじめ、ご来賓の皆様も揃い、いよいよ定刻。司会はアグリ・コーポレーションの総責任者である江川が担当しました。開式の前には、出席者の皆様全員で巨大な貯蔵庫を背に記念撮影を行いました。
佐藤社長の決意表明と、ご来賓からの熱いエール

五島市長をはじめ、14名のご来賓の皆様にご出席いただき、落成式が幕を開けました。
7年間での飛躍。農業法人がホテルを創る理由

まずは、弊社代表・佐藤による御礼の挨拶です。 冒頭で7年前の自社工場の落成式を振り返り、「あの時は従業員を合わせても50人程度でした。それが今、この場には100名以上の方々にご参列いただき、ご都合がつかなかった方からも数え切れないほどのお祝いの品を頂戴しました」と、驚きと深い感謝の意を述べました。
続いて、今回の目玉であるキュアリング貯蔵庫の重要性について。 これまで、さつまいもの収穫から出荷までの期間が短く、保管中のロスも多かった課題を挙げ、「このキュアリング貯蔵庫を導入したことで、現在の生産量500トンから、最大8倍の4,000トンまで増やすことが可能になりました。また、五島かんしょ研究会の有機さつまいもも一緒に保管・管理できるため、島全体での効率化が図れます」とその絶大なメリットを説明しました。 そして、「有機安納芋といえば長崎県五島」と全国から認知されるよう、五島かんしょ研究会および五島市と共に、さらなる産地化を推進していくと力強く誓いました。
さらに話は核心へ。 「なぜ、農業法人が畑違いのホテル事業を始めるのか?」。事業を発表した当初、周囲から最も多く投げかけられた質問です。 社長は、「第一の目的は、私たちが生産する食材の出口となる『ブランディング』を確立するため。そして、ここ三井楽町には夜にゆっくり食事ができる場所が少ないため、地域に人を呼び込む『起爆剤』になりたいという願いからです」と語りました。 アグリ・コーポレーションが元気に農業に挑み続けることが、地元三井楽町を盛り上げ、地域貢献に直結すると信じている。その熱い想いと、今日ここに集まってくれた仲間への感謝を述べ、挨拶を締めくくりました。強い意志のこもったその言葉に、会場からは割れんばかりの大きな拍手が送られました。
五島を「さつまいもの島」へ。熱いエール
続いてご登壇いただいた五島市長も、佐藤社長の想いに強く共鳴するご挨拶をいただきました。五島かんしょ研究会を中心に、五島を名実ともに「さつまいもの島」にし、そして五島全体をさらに豊かな島にしていこうと宣言されました。
次に、離島振興地方創生協会の千野理事長のご挨拶。 千野理事長は、協会発足の経緯から佐藤社長との出会いを振り返りました。特に印象的だったのは、ご自身が五島出身ではないにもかかわらず、深い愛情を持って五島への熱い想いを語ってくださったことです。 「私はいつも佐藤社長に『五島で圧倒的な成功事例を作れ!』と激励しています。目標は常に大きく。4,000トンと言わず、10,000トンを目指して頑張ってください。アグリ・コーポレーションならそれができます!」と、最大級の賛辞と期待のお言葉を頂戴しました。私たちがここまで飛躍できたのは、大手企業様との橋渡しを買って出てくださった千野理事長のお力添えあってこそです。
最後に、五島市観光協会の野口会長よりご挨拶をいただきました。 現在、五島の観光客数はコロナ前の水準に完全には戻っておらず、まだまだ伸びしろがある状態。「観光客を受け入れる新たな器として、Hotel Imoが観光誘致の強力な起爆剤となることを強く期待しています」とのお言葉をいただきました。 また、五島うどんや五島牛などの素晴らしい食資源をPRしていくためにも、企業と飲食店、そしてホテルが手を取り合い、新しい価値を創造して経済を回していってほしいとエールをいただきました。

ご来賓の挨拶の後、7名の代表者による華やかなテープカットが行われました。そして、五島かんしょ研究会を代表して山内ファームの山内代表から、共にさつまいもの産地として盛り上げていこうという愛にあふれた締めの挨拶をいただき、和やかな雰囲気の中で落成式は無事に終了しました。
圧倒的スケールの貯蔵庫と、こだわりのホテルをお披露目
落成式の後は、出席者の皆様に貯蔵庫とホテルをご案内する「お披露目会」を実施しました。 混雑を避けるため、数名ずつ12の班に分かれていただき、順番にご案内する形式を取りました。「誘導はパートスタッフ」「現場での説明は社員」と役割分担を徹底したおかげで、大きな混乱もなくスムーズに進行することができました。
【キュアリング貯蔵庫】規格外のスケール

最初に貯蔵庫へご案内した皆様は、体育館の広大な空間を丸ごと生かした貯蔵庫の大きさに一様に驚かれ、思い思いにカメラのシャッターを切られていました。実際に稼働しているさつまいもの選別ラインの実演では、外国人スタッフの素早く正確な手さばきが大いに注目を集めていました。
【Hotel Imo】アフリカンスタイルと極上の食空間

一方のホテル見学では、ご宿泊中のお客様の部屋を避けての案内という制限もあり、ゆっくり見学したいというご要望も重なって、一部で大混雑が生じてしまい、出席者の皆様にはご迷惑をおかけしてしまいました。 それでも、こだわりのアフリカンスタイルの客室や、2階の窓から見える三井楽の美しい風景に、地元の皆様からも「これはぜひ一度泊まってみたい!」という嬉しいお声を多数いただくことができました。

控室として使用したホテルのレストランでは、専属シェフ特製の「ホットクラフトコーラ」が振る舞われました。 ここは、かつてのユースホステルでも食堂として使用されていた思い出深い場所。特徴的な窓枠はあえて手を加えずにそのまま生かしています。アフリカの力強さを感じさせる内装と、シェフが一つひとつ選び抜いたこだわりのグラスやお皿、壁一面のワインセラーに、皆様興味深く見入っていらっしゃいました。ここでは、夜は本格的なフレンチを、朝は地元の食材をふんだんに使った和食をお楽しみいただけます。
【セレクトショップ】夢が形になった瞬間
最後にご案内したのは、ホテル内に併設されたセレクトショップです。 宿泊客だけでなく、地元の方々や一般の観光客の皆様にも気軽に立ち寄っていただけるお店を目指し、完全セルフ形式のレジの体験もしていただきました。当日は多くの商品をお買い求めいただき、本当にありがとうございました。このお店の立ち上げのため、「旬の駅」から助っ人として宇野店長も五島へ駆けつけてくれました。
私がアグリ・コーポレーションに入社した頃、社長が「五島商店佐藤の芋屋」というブランドを立ち上げた2018年。「いつか必ず、直接お客様に商品を届けられる実店舗を作る」と語っていた社長の夢が、こうしてホテルのセレクトショップという最高の形で実現したことに、胸がいっぱいになりました。
感謝を胸に、新たなスタートラインへ

ホテルの建設も、そして宿泊施設の運営も、私たちにとってはすべてが素人からの挑戦でした。 いくつもの大きな壁にぶち当たり、リノベーションの過程では物理的に壁をぶち壊し続け(笑)、ゴールがなかなか見えない長く険しい道のりでした。しかし今日、ようやく本当の意味での「スタート地点」に立つことができました。
今日この日を迎えるまで、私たちアグリ・コーポレーションと関わってくださったすべての皆様に見守られながら、新しいスタートを切れたこと。そして、その瞬間に居合わせることができたことは、私にとって何物にも代えがたい幸せな経験でした。

もちろん、ホテル運営と新しい農業の展開は、これからが本当の正念場です。大変なことも多いと思いますが、今日この落成式で感じた温かい応援と、深い感謝の気持ちを決して忘れずに、社員一丸となって日々の業務に邁進していきたいと思います。 五島の新しい拠点「Hotel Imo」と「キュアリング貯蔵庫」を、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。









