五島の台風事情とは?台風10号がやってきた

8月、9月は台風シーズンです。その為、五島市(福江島)では、台風の接近に対してどのような対策を講じるべきかが課題です。特に大型台風が来ると、五島独特の事情が浮き彫りになります。台風の影響で船が欠航し、スーパーの棚が空になるという現実に対処するためには、通常以上の食料備蓄が必要かもしれません。この備えが不足すると、台風通過後に長期間食料が手に入らない可能性が高まります。本記事では、台風前に五島の人々がどのように対策を行い、どのようにその知恵を活用しているかを詳しく解説します。

台風がやってきた

夏休み終盤に大型台風「サンサン(Shanshan/珊珊)」がやってきました。日本では台風は〇〇号と番号で紹介されますが、実は台風には名前があります。これらの名前は、日本を含む12か国で相互理解や防災意識を高めるために組織化されたもので、あらかじめ用意された140個の名前を順番につけていくのです。第1号はカンボジアで「象」を意味する「ダムレイ」。日本からは星座名に由来する10個を提案しています。今回の10号は香港提案で、なんと、11号は日本提案の「ヤギ」なのです。

五島の台風事情-さつまいも畑の様子

さて、話を現場に戻しましょう。台風が発生し近づいてくると、五島はどうなるのでしょうか?五島の人々の行動や対策は?五島市(福江島)に本社を置く株式会社アグリ・コーポレーションは、台風の影響で今シーズンの収穫開始を8月27日とし、数日早めました。大雨や暴風のため、一週間ほど畑に入れなくなるからです。急ピッチで収穫の段取りをして、2日間収穫をした後に台風がやってきました。アグリ・コーポレーションのように、仕事を前倒しで進めるのが農家にとっては必須です。台風が過ぎた後にやろうという精神では、農業界では通用しません。五島市(福江島)に移住したばかりの頃は、サラリーマン時代の土日でやろうとする習慣が抜けず、手痛い目にあったことが何度もあります。

台風前の五島人の対策

五島の台風事情-ドラッグストア

業種に関係なく、五島の人々の対策が目に見えてわかる場所があります。それはスーパーマーケット、コンビニ、ドラッグストアの食料売場です。

五島の台風事情-パンの棚は完売

まず品切れを起こすのがパン売り場。前日のお昼には空になります。

五島の台風事情-お弁当の棚は完売

そしてお弁当。お弁当よりもパンは賞味期限が長いため、災害時には強いのです。ありとあらゆる商品が完売、もしくは品切れになります。

五島の台風事情-青果物は完売

そのため、前日の朝から小売店への来店客が多く、通常ではありえない光景を目の当たりにします。特に駐車場がいっぱいになる光景はお盆や年末を彷彿とさせます。五島の人々は、テレビのニュースでも台風の進路や大きさなどの情報を収集しますが、よくわかっている方は「デジタル台風:気象庁」と「米軍(JTWC)」で進路を確認します。どうやら一番正確な情報を出しているようです。

五島の台風事情-窓ガラスに木板

五島の古い住宅には、窓ガラスに木板が張り付けられています。これは暴風対策のためです。見た目は不格好ですが、この暴風対策があるかないかで、窓ガラスの揺れが全く違います。また、倉庫などはしっかりとロープで縛ったり、コンテナが飛ばないように重しを置いたり、台風対策には慣れています。

五島の台風事情-飛ばされた洗濯機

しかし、過去にアグリ・コーポレーションでは、外に置いてある洗濯機や郵便ポストが飛んで行ったり、倉庫のシャッターがバキバキにへこんだり、少しの隙間から雨水が大量に入り込んで商品が濡れるなど、甚大な被害も経験しました。

台風10号の接近と影響

今回の台風10号は、前日の28日夕方から風が強くなってきました。こんな天候にもかかわらず、取引先との会食があり夜に出かけることになりましたが、解散の21時ごろには少し台風を感じる風の強さで、「明日には来るのだろう」と気配を感じました。夜中から窓ガラスが揺れ始め、雨風が強くなってきました。朝方、天気予報アプリで進路と風速を確認すると、風速15m、降水量6mmで、進路が少し東側に逸れたことにより大きな被害はなさそうでした。とはいえ、暴風波浪警報が出されているため、外出は控えた方がよいでしょう。テレビ中継を見ると、湯布院や熊本では甚大な被害が出ているようです。

五島の台風事情-つばき屋

8月29日13時ごろに五島市(福江島)三井楽町にあるスーパーつばき屋に行ってきました。風が強いため閉店しているように見えますが、営業していました。

五島の台風事情-パンの棚

五島の台風事情-弁当売り場

パン、お弁当、総菜、鮮魚はほぼ完売しており、お肉も品薄でした。

五島の台風事情-台風の為、閉店

近くのスーパーバリューは台風のため閉店していました。五島市(福江島)が本島と違う点は、食料をしっかり買いそろえておくことです。それも一日ではなく2日分以上。なぜなら、台風が前日、通過する当日、そして翌日まで船が欠航するからです。今日で各スーパーは品薄になっていますが、明日も入荷されないため、もっと品薄になります。コンビニは壊滅状態です。本島では体験できないことが五島市(福江島)にはたくさんあります。8月から9月は台風シーズン。しっかりと対策をしていきたいと思います。

この日のスケジュール

2024年8月29日(木)

  •  ~11:00 朝食、トイレ掃除、部屋掃除
  •  ~12:00 オウンドメディア記事作成
  •  ~15:00 三井楽町内スーパー、コンビニ、ドラックストア見回り、写真撮影
  •  ~16:00 オウンドメディア記事作成
  •  ~18:00 事務仕事、帰宅